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第17回~今後の国の繫栄のために私たちができること~2024 Miss SAKE 長野 宮澤麗*English follows

第17回~今後の国の繫栄のために私たちができること~

皆様こんにちは!

2024 Miss SAKE 長野 宮澤麗です。

講義を通して「利他的な視点」を持つことの大切さと「自分が変革者になる」という決意が持つ力の大きさを学びました。そしてその個の意識が社会や国をも変えられる力があるということを感じています。

  • もしも投資のない国に生まれたら?(WealthPark研究所 所長 加藤航介様)
  • FOOD GROOVE JAPANの取り組み(FOOD GROOVE JAPAN代表 鈴木基次様)
  • 和牛・土佐あかうしについて(高知県農業振興部畜産振興課 課長補佐 公文喜一様)
  • 土佐あかうし実食

もしも投資のない国に生まれたら?(WealthPark研究所 所長 加藤航介様)

「投資」

ここからみなさん何を連想されますでしょうか?株、債券…といったお金の投資を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。

投資はお金だけではなく、日々の我々自身の選択が自らへの投資となっています。他にも国や会社が、目指すべき目標に向けて必要なことにお金や時間をかけることも投資です。本日は「投資」の本質を学ばせていただきました。

WealthPark研究所様では、投資によって個人の生活が、国がどのように変わるのかという気づきを人々に与え、投資の本質を伝えていらっしゃいます。

講義の中で、自身がどのような選択を人生や日々でしているかを改めて認識したり、様々な組織でどのような投資をしているかについてディスカッションをしたり、アメリカやウクライナ等様々な国の大臣になり、税の予算配分を考えるアクティビティをしました。

↑税金の使い道として、どうアロケーションするか悩んでいます。

 

〜講義を通して学んだこと〜

・投資が国や社会の発展につながること

前述の通り、自分自身が自分に対して何を投資するか、その意思決定の連続で人生がデザインされます。どのような行動をとるか選択し、自身に投資をする。そこから成長し、その成長が心身の豊かさを醸成するという循環が回っていると感じました。個人で表現してみましたが、このサイクルは規模が大きい社会になっても同じです。社会で作り上げられた豊かさが積み上がる事で、国としても大きく成長します。投資が国や社会の豊かさを作るのです。

リーマンショック以降の日本のGDPはほぼ横ばい。一方先進国は大幅に伸びています。コロナでの落ち込みは大きいものの日本と比較してコロナ前と同等もしくはそれ以上となっています。

Screenshot

この差異は少子高齢化のせいと考える方も多いかもしれませんが、日本以外でも少子高齢化が進んでおり、直接の原因ではないように感じます。これは投資の有無による違いだと考えました。

国が持つお金(税金)は300兆円。個人全体で持つお金は約3000兆円と言われています。これらのお金が社会に投資され、会社が成長し、国が豊かになれば、我々の給与も上がり、さらに良い循環が生まれます。

・利他的な投資をすれば巡り巡って自分に返ってくる

一人一人が社会を豊かにするためにも、投資(有償無償問わず)は必要です。悪い投資と良い投資の見極め方は「利他的であるか」どうか。自分のお金を通して社会参加をすると、その豊かさがリターンとなって戻ってくるという加藤様のお言葉が印象に残っています。

本日のアクティビティを通して、投資をしなければ社会は変わらないこと、社会が変わらないということは個人にもリターンが返ってこないということを感じました。私自身、投資はしているものの、自分の資産形成のためということしか考えておりませんでした。自分が投資したお金が社会の発展につながっていること、そしてそれが自分に還元されることを知れば、投資に対する目線が変わり、投資をする人も増えると感じています。他力本願ではなく、自ら国や社会を、そして自分の生活を豊かにしようと思う必要があると感じました。

選挙へ行き、お金のアロケーションを適切にしてくれる政治家を自らの手で選ぶ姿勢、お金を投資し社会をよりよくする意識等々、一人一人の社会参加を呼びかけたいと強く感じた講義でした。

FOOD GROOVE JAPANの取り組み(FOOD GROOVE JAPAN代表 鈴木基次様)

生産者と消費者をつなぐことを目的とした取り組みをされているFOOD GROOVE JAPAN様。生産者のこだわりや取り組みを消費者に届け、価値向上や販路拡大を実現していらっしゃいます。具体的には、飲食店が食体験のハブとして集客をし、生産者と消費者のマッチング、スタッフの技術向上のサポートをされております。

↑各ターゲットに向けて沢山の取り組みをされていらっしゃることがわかりますね。

これにより消費者は食の選択肢を増やし、心と体が求める商品を選びやすく。そして商品がたたきうられることのないよう、生産者への販路を作っているそうです。

〜講義を通して学んだこと〜

・農業に係る深刻な問題

農業=国力といっても過言ではないくらい大事なものでありますが、販売価格や構造、人材不足により、縮小の一途をたどっています。輸出に頼っている日本。改めてひとりひとりが危機感を感じる必要があり、そしてそれに対してひとりひとりが自分にできること(小さなことでよい)を考えなければならないと強く考えた時間でした。

・マインドセット

本講義の中で鈴木様がおっしゃる言葉一つ一つから「利他的」な思考をしていらっしゃることを感じました。消費者と生産者を幸せにする。その個々の積み重ねにより、飲食業界がかわり、食育につながり、国内消費が上がるのだと感じました。

また、出る杭は突き抜けると応援に変わるという言葉が印象に残っています。鈴木様のお話の中で、誰がついてきて離れようともそれに固執せず目指すべきゴールのために走り続けていらっしゃるとお伺いしました。最初は理解されないこともあったそう。ですが、走り続けたことで応援してくれる人が少しずつ増えていったそうです。

・酒器や温度の違いによる日本酒の楽しみ方

料理人としての視点を踏まえ、酒器による味わいの変化やお酒の温度による身体の受け付け方、日本(アジア)特有の口内調味についても教えていただきました。まずは酒器を変えて(お猪口や平杯等)、その次にお好みの酒器で温度を変えて。加えて口内調味をしながら飲み比べをしていくと、自分のお気に入りの飲み方が見つかります。私は酒器でこんなにも味わいが変わるのかと大変驚きました!是非!是非!皆さまにも体感いただきたいです。楽しみの幅がぐんと広がりました!

本日の講義を通して、日本酒のみならず日本の文化として米をはじめとした農産物等、日本が置かれている状況にもアンテナを張り、発信・啓蒙活動をしていきたいと感じています。

そして鈴木様から学んだ心持ちで、強い気持ちをもってMiss SAKEとして活動してまいります。

和牛・土佐あかうしについて(高知県農業振興部畜産振興課 課長補佐 公文喜一様)

土佐あかうしとは、高知県内でしか改良されていない褐毛和種を指しており、とても愛らしい顔立ちをしています。その味わいは赤身と脂ともに質が良く、旨みがしっかりとあります。

国内に流通する牛の割合は65%が輸入牛、35%が国産牛です。国産牛のうち、「黒毛和種」「褐毛和種」「日本短角種」「無角和種」の4品種のみが和牛を名乗ることができ、これは15%程度となっています。この和牛の一種に、私たちがいわゆる高級だね〜と言っていただくことが多い黒毛和牛すなわち黒毛和種です。和牛のうち98%以上は黒毛和牛が占めており、土佐あかうしが占める割合はなんとたったの0.1%という大変貴重な品種!

甘味の元であるアミノ酸や、脂肪の質を評価するオレイン酸含有量が高く、とても美味しい牛肉であるといわれています。

講師の公文様は、獣医でありながら、土佐あかうしが社会に正しく評価されるよう、ブランディングやマーケティングをしていらっしゃったり、生産者のサポートや仕組みづくり等土佐あかうしに係るあらゆるお仕事をされていらっしゃいます。

 

〜講義を通して学んだこと〜

・世界と日本のギャップ

土佐あかうし以外にも同じことが言えますが、世界では経産牛は旨みが詰まった大変美味しい赤身肉として認識されておりますが、日本では出産を繰り返した分脂身がない・肉質が硬い等と言われており、廃棄されてしまう場合もあるという、認識のギャップがあることに気がつきました。日本では、SDGsを唱え廃棄される経産牛を食べましょう!という取り組みをしていますが世界では当たり前のように廃棄せずに命をいただいています。

・格付けが全てではないこと

現状として、我々がよく目にするA5、A3といった牛肉の格付けでは、サシが好まれている国内において。黒毛和牛よりも評価が劣ってしまっています。この格付けは、その牛からどの程度商品となる肉が取れるか、牛肉の色沢やきめ、脂肪の色沢と質、脂肪の入り具合を総合的に評価しています。

脂身が黒毛和牛と比較すると少ない土佐あかうしの格付けはどんなにおいしくともA2程度となってしまいます。格付けもひとつの判断材料にはなるものの、それが全てではないということを学びました。 

・牛と日本酒の意外な共通点 

牛と日本酒には意外な共通点が2点あります。

①原料

牛の原料は牛ですが、飼料として、稲を与えていること、日本酒は米から醸されております。米どころは酒どころ、そして、牛どころにもなりますね。

②発酵

日本酒は米を酵母で発酵させますが、牛も同じように稲を臓器の中で発酵させ、血肉が作られているのです。

日本酒と牛、全く関係のないように見えますが、このような共通点があることを知り、発酵が持つ力の偉大さを実感しました。

土佐あかうし実食

夕食は本日学んだ「土佐あかうし」をメインに、いつもお世話になっている酒坊多満自慢様にて、新鮮なお野菜や手作りのたれをご用意いただき、ファイナリストの皆が全国各地から持ち寄ってきてくれた日本酒でBBQをしました。

土佐あかうしの年間生産量は約600kg。日本国民全員に分けると一人あたり0.2g。大変大変貴重な土佐あかうしをいただき、贅沢な時間を過ごさせていただきました。

カルビといわれる脂身のある部位をいただきましたが、たれをつけなくてもとっても味が濃くておいしかったです。これが土佐あかうしの魅力だと実感しました。決して脂っこいしつこさはなく、優しい甘さと心地よい嚙み応え、そして臭みが一切ない肉のうまみが口の中にあふれてきました。

そして土佐あかうしの定番である赤身はステーキで。見てください、この美しいお肉!

脂のしつこさが全くなく、何枚も何枚もついつい手が伸びてしまいます。驚くべきことに冷めても硬くなることなく、美味しくいただけました。きっとコース料理の終盤にくるメイン料理ではいつもお腹いっぱいになり、胃もたれをしてしまう方も、土佐あかうしであればさらっとお腹の中に入ってしまうかもしれませんね。

鈴木様と公文様、そしていつもお世話になっている酒坊多満自慢の皆様に調理をしていただきました、誠にありがとうございました。

命に感謝し、残さず最後の1枚まで美味しくいただきました。美味しいお肉でご飯が進みすぎてしまい、お茶碗3杯も食べてしまいました・・・

ナデシコプログラムを通して、日本酒や日本文化のみならず、今の日本が世界の中でどういった状況にあるのか、何が課題なのか、一人一人が問題意識を持ち、自分にできることは何か考えなければならいという意識にかわりました。

貴重な気付きや学びをいただき、関係者の皆様に心より感謝申し上げます。

ありがとうございました。

 

2024 Miss SAKE 長野 宮澤麗

 

What individuals can do for the future of Japan

Hi everyone! I’m Urara Miyazawa, 2024 Miss SAKE Nagano. Through the lecture, I learned the importance of having an “altruistic viewpoint” and the great power of the determination to “be the change”. I also feel that this individual awareness has the power to change society and even countries.

・What if you were born in a country without investment? (Mr. Kato, Director, WealthPark Institute)

・Initiatives of FOOD GROOVE JAPAN (Mr.Suzuki, Representative of FOOD GROOVE JAPAN)

・About Wagyu Beef, Tosa Rouge Beef (Mr. Kumon, Assistant Director, Livestock Production Promotion Division, Agricultural Promotion Department, Kochi Prefecture)

・Eating Tosa Rouge Beef

What if you were born in a country without investment? (Mr. Kosuke Kato, Director, WealthPark Institute)

”Investment”

What do you think of when you hear the word “investment”? Many people probably think of investing money, such as stocks, bonds, and so on.

Investments are not only about money, but also about the choices we make every day as we invest in ourselves. Other investments are when a country or company spends money or time on what is necessary to achieve the goals they are striving for. Today, we have learned the essence of “investment.

WealthPark Institute is teaching the essence of investment by making people aware of how investment can change the lives of individuals and countries.

During the lecture, we were reminded of the choices we make in our lives and on a daily basis, discussed how we invest in various organizations, and did an activity where we became ministers of various countries, such as the United States and Ukraine, and thought about tax budget allocations.

Through today’s activity, I realized that society will not change without investment, and if society does not change, individuals will not receive a return. Although I myself have been investing, I had only thought of it as a way to build my own assets. I feel that if people knew that the money they invested was connected to the development of society and that it would be returned to them, they would change their perspective on investment and more people would invest. I felt that it is necessary to think of enriching the country, society, and one’s own life on one’s own, rather than through the efforts of others.

Initiatives of FOOD GROOVE JAPAN (Mr.Suzuki, Representative of FOOD GROOVE JAPAN)

FOOD GROOVE JAPAN aims to connect producers and consumers. The company delivers the producer’s commitment and efforts to the consumer, improving the value of the product and expanding sales channels. Specifically, they help restaurants attract customers as hubs for food experiences, match producers and consumers, and support staff in improving their skills. Through today’s lecture, I feel that I would like to keep my antenna up not only for sake, but also for rice and other agricultural products as part of Japanese culture, as well as for the situation Japan is facing, and to disseminate and educate the public.

 

About Wagyu, Tosa Rouge Beef (Mr.Kumon, Assistant Director, Livestock Production Promotion Division, Agricultural Promotion Department, Kochi Prefecture)

Tosa  Rouge Beef is a Japanese breed of brown cattle that has been bred only in Kochi Prefecture, and has a very lovely face. It has a very lovely face. Both the lean meat and fat are of good quality and have a strong flavor. Imported beef accounts for 65% of the cattle distributed in Japan, while domestic beef accounts for 35%. Tosa  Rouge Beef is a very precious breed, accounting for only 0.1% of the total!

It is said to be a very tasty beef with high amino acid content, the source of sweetness, and high oleic acid content, which is evaluated by the quality of fat.

The lecturer, Mr. Kumon, is a veterinarian who is also involved in branding and marketing to ensure that the Tosa  Rouge Beef is properly appreciated by society, as well as supporting producers and creating a framework for their business.

Eating Tosa Rouge Beef

For dinner, we had a BBQ featuring the “Tosa Rouge Beef” we learned about today, fresh vegetables and handmade sauce,and sake brought by all the finalists from all over the prefecture. We were served kalbi, a fatty part of the meat, which tasted very rich and delicious even without sauce. I realized that this is the charm of Tosa Rouge Beef. The meat was not greasy and cloying, but had a gentle sweetness and a pleasant bite, and the mouth was overflowing with the umami of the meat, which had no odor whatsoever.

We were grateful for the life of the meat and enjoyed every last piece. The delicious meat made my appetite so strong that I ate three bowls of rice…

 

The Nadeshiko Program has made me aware of not only sake and Japanese culture, but also of what Japan is going through in the world today, what the issues are, and what each one of us can do to help. I am now more aware of what I can do to help.

I would like to express my sincere gratitude to everyone involved for the valuable insights and lessons learned.

Thank you very much.

 

2024 Miss SAKE Nagano Urara Miyazawa

 

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